パワポメソッド
パワポの使われ方
PowerPoint(以下、パワポ)は多くの場で利用されています。プロジェクタで投影したり、紙資料として配布することもあります。「文字」「図」「表」「画像」を組み合わせて表現します。大きな文字だけのスライドもあれば、全画面の画像に文字を白抜きしたり、いろいろな表現方法があります。スライドは、作った人のセンスのかたまりです。
パワポは嫌われ者なのか?
パワポ禁止令が出るほど嫌われているようです。どうして、ここまで嫌われてしまったのでしょうか。理由はいろいろありそうです。
- 見た目に力を入れてしまう(綺麗に書くための時間は無駄)
- 箇条書きばかりになりがち(人によって行間の認識が異なる)
- 内容が薄い(見た目だけ良くて中身が空っぽ)
- 内容が頭に入らない
時間の無駄、理解の相違、低品質など、スライドが本来の目的を達成していないことが原因と言えそうです。
何のためのスライドなのか?
スライドを使うシーンでは、どのような目的でスライドを作るのでしょうか。
- TEDのような、人のプレゼンがメインで利用する「背景スライド」(5%)
- 人が口頭で説明するために作成した「補足資料」(50%)
- 企業サイトからダウンロードしてもらう「解説資料」(100%)
パーセンテージは、全体の内容に対して、スライドに含まれる量の割合です。使い方によっては、含まれている情報量も異なります。Amazon では、パワポが禁止され、1ページもしくは6ページの文章にした資料を作成することになっているようです。その目的は「資料を読むことで誰もが同じ理解」させることであり、100%の解説資料です。何の目的もない資料を作成すれば、十人十色の資料が生まれることになります。何のためのスライドなのか、認識を統一する必要があると言えそうです。
パワポメソッドの目的
パワポメソッドは、資料を見れば多くの人が同じ内容を理解できる「解説資料」を目的とした定義です。
- ファーストコンタクト(初めて見る)のための資料
- 口頭の説明がないこともあり、PDFとして配布したり、印刷して見ることもある
- 読めば8割以上の内容が理解できる
1 Slide 1 Topic 1 Minute
1つのスライドでは、1つのトピックを、1分で理解できることを目指します
- A4横サイズで印刷できるサイズ(プレゼン用に縦横比の違いは可)
- 基本の色を使い4系色まで(色を使いすぎない)
- 重要なポイントは色や文字の大きさを変える
- 文字と図・画像を組み合わせて分かりやすく(長い文章だけにならないように)
- アニメーションは極力使わない
- 一部の内容だけを変更したスライドを作らない(スライドの切り替えで画面が完成する構成にしない)
- 理解するための文章もつける
パワポメソッドの利用用途
プレゼンや、サービスの説明資料などに適しています。営業さんであれば売り込みのためのプレゼン。エンジニアさんであれば技術を説明することにも使えます。IRなどでもプレゼン資料を用意する企業が増えてきていますので、経営企画や、財務の方でも使う機会はあると思います。
文章だけのホワイトペーパーや、解説の資料では、それなりの興味や気力がないと飽きてしまいます。その手前のタイミング、導入のポイントで活用するために利用されると良いと考えます。
※ パワポメソッドはここで提唱したものであり、何らかのものを解説したものではありません